
冷間加工
冷却状態で金属工具を加工する場合にはさまざまな方法が用いられます。これは200°Cより低い表面温度を意味します。 冷間加工には打抜き、引抜き、冷間押出、精密打抜き、冷間鍛造、冷間成形、圧粉、冷間圧延およびせん断(業務用ナイフ)があります。 成形および打抜きに最適な鋼材を選ぶことが重要です。成形方法だけでなく、成形または打抜きに適した工具鋼を選ぶことです。
冷間加工鋼材に適したASSABの製品プログラムは、引掻き摩耗、凝着摩耗、樹脂の変形、チッピングや亀裂に対する耐性を組み合わせ、さらに機械加工性および 研削性、熱処理特性に優れた製品を揃えています。
用途に適した鋼種を選ぶ場合には、様々な成形方法を用いて 工具が故障するメカニズムを分析することから始めるとよいでしょう。最終的に特性を最適化し工具の耐用年数を延長することができます。
冷間加工を用いた場合の一般的な破壊メカニズムは次の通りです。
- 磨耗によるチッピング
- 塑性変形
- 亀裂
- ゴーリング
ダイのパフォーマンスを最大限にし、その寿命を延ばすには、ステンレスおよび強度のある鋼材のスタンピングから生じるチッピングと亀裂に対する耐性を高めることが重要です。 延性および靭性を高める従来の方法は、粉末冶金加工です。これは溶解した金属を原子化し粉末にし、固化する前に特性を改質する方法です。
ASSABは、耐摩耗性および耐久性の高い鋼材の開発に力を入れています。優れた耐ゴーリング性、耐凝着摩耗性、耐チッピング性および耐亀裂性、高い圧縮強さ、通し焼入れ性、および焼入れ時の寸法安定性を有するASSAB SuperClean 粉末鋼種があります。